こんにちは。ヨッピーです。
突然ですが、みなさん「大阪のおばちゃん」と聞けば、派手なイメージがありませんか?
けばけばしい色使いでヒョウ柄の服を着てるようなイメージ。
例えば「大阪 おばちゃん」で画像検索すると......、
ほら。めっちゃ派手な人たちが出てくる。
しかしながら、この大阪のおばちゃんたちの写真から湧き出るパワーはなんなんだろう......。
「空手家」とか「レスラー」とか強そうな肩書きの人たちの中に、「大阪のおばちゃん」を混ぜても、いい線いきそうな感じがする。
「ほら! また瓦なんか割って!」って大阪のおばちゃんに怒られてしょんぼりする空手家。
それくらい大阪のおばちゃんが秘めているパワーはすごいのだ。
その大阪のおばちゃんの象徴ともいえるのが、「派手な服」なわけですが、そもそも、こういう服ってどこで買うの? 大阪ではあちこちで売ってるの?
高いの? 安いの?
どういうメーカーが作ってるの?
そんな疑問が死ぬほど湧いてきたので、実際に調べてみることにしました。
今は東京に住んでいる僕ですが、もともとは大阪生まれで大阪育ちの人間なんで、大阪のことなら任せんかーい!
じゃん。
来ました。大阪です。
いえーい! 検索探偵初の遠征ロケだーー!
まずは派手なおばちゃんを探して、どこで服を買ったのか聞いてみよう。
えびす橋で派手なおばちゃんを探す
そんなわけでグリコの看板がある「えびす橋」の上です。
土曜日の昼間とあって通行人がたくさん!
これだけ人通りがあればド派手な人なんてすぐに見つかるはずです。
しかし......、
なんか、派手なおばちゃんが......
30分たっても......
1時間たっても......
「全然いねぇじゃねえか!!」
そうなんです。マジで派手なおばちゃんが全然いない!
たまに「あ! 派手なおばちゃんだ!」と思って話しかけてもみんな外国人観光客でした。
派手な外国人観光客のおばちゃん
話しかけても全然日本語が通じないので「なんだこいつ」みたいな目で見られる。
待っていてもしょうがない! ということで商店街の中を探すことにします。
商店街を歩こう
先ほどの道頓堀から延びるこちらがえびす橋筋商店街。
おーい! 派手なおばちゃんやーい!
「あ! 派手な服だ!」と思ったのですが、若者向けのお店でおばちゃんの姿は無い。
人通りはすごく多いのに、派手なおばちゃんが全然見つからない。
えー! いきなり困ったぞーーー!!
仕方ないのでTwitterで呼びかけてみる。
そしたらフォロワーさんから、「道頓堀は観光客ばかりで地元の大阪のおばちゃんはいない」というような意見が出た。
なるほど。確かにそれは一理あるかもしれない。
そんなときはこれだー!
困ったときのYahoo!知恵袋!「大阪 派手 服」で検索してみる
ふむふむ。なるほど。 「千林商店街」という大阪の下町の商店街には、派手な服を売っているお店がたくさんあるらしい。
特に「今一屋」というお店は大阪屈指のヒョウ柄の品ぞろえを誇っているそうな。
千林商店街の今一屋
※画像提供 livedoor ニュース
「これを誰が買うんだ?」という疑問はあるものの、かなり期待できそうな匂いがする。よっしゃー!待ってろ千林商店街〜〜!
大阪庶民の街、千林商店街で派手なおばちゃん探し
というわけで今度は、大阪市旭区にある千林商店街に来ました。
この下町の商店街は大阪のローカル番組のロケ地に選ばれることも多く、大阪を代表する商店街のひとつであります。
本筋とは関係ありませんが、大阪の商店街ってだいたいこんな感じでアーケードが完備されてるんですよね。
梅田の地下街がやたら発達していることや、「さすべえ」という自転車にくっつけて傘をさす道具なんかが普及していることを考えると、大阪人は死ぬほど雨が嫌いなのかもしれない。
東京ではあまり見ないけど大阪ではやたらと普及している「さすべえ」。雨の日に便利
話がそれましたが、千林商店街の入り口近くにあった井野屋さんというブティックに入ったところ、
ヒョウ柄があった!
これこれ〜!これよ〜〜!これを探してたんですよ、僕! さっそく店員さんに聞いてみる。
僕「あの、大阪のおばちゃんってすごく派手なイメージがあるんですが、こちらのお店でもやっぱりそういう方が買っていかれるんですか?」
店員さん「いえ、こちらの商品は伊太利屋さんというブランドの商品でして、結構お値段が張るものなんですよ。なのでおばちゃんとは、ちょっとイメージが違うかもしれませんね」
伊太利屋!?なんか聞いたことある気がする。
「伊太利屋 服」で画像検索。ヒョウ柄がいっぱいだー!
ちなみにお店の写真の一番手前に映ってる、伊太利屋さんのアニマルプリントのシャツは、お値段3万5千円!
めちゃくちゃ高い〜〜〜〜!
まぁ、確かに下町のおばちゃんが普段着にする値段ではないですね......。
店員さんいわく、この千林商店街には手頃な値段で派手なお洋服を購入できる店も多いらしいので、そっちを当たってみることにする。
さっそく向かってみたら......、
あるんですよね。ヒョウ柄。
すげぇ品ぞろえ!
店員さんにお話を聞きたかったのですが、残念ながら断られてしまった!こちらのヒョウ柄は先ほどとは変わって、だいたい5千円以下で買える!
続いて入った、近くの靴屋さんでもヒョウ柄の靴を発見!
買い物もしてないのにお店のご主人が興味深い話を教えてくれた。
元祖ヒョウ柄、伊太利屋
ご主人の話によると、ヒョウ柄に代表されるアニマル柄のデザインは、今のおばちゃんがまだ若いころに、伊太利屋さんが日本に持ち込んではやったらしい。
それをまねた安価な商品が中国や韓国などから輸入されて現在に至る、ということだそうな。
なるほどねー!
で、伊太利屋さんが日本にアニマルプリントを持ち込んだ当時は、「イタリア製で品質が高い」イメージがあったため、大阪のおばちゃんにとっては「ヒョウ柄=ええもん」みたいな印象が根付いたのでは? とのこと。
つまり、
ヒョウ柄の元祖は伊太利屋!
そして、
ヒョウ柄には輸入品の「安いヒョウ柄」と伊太利屋さんの「高いヒョウ柄」の2種類あるのだ!
へー! 勉強になるなー!
ちなみに「派手なおばちゃん」は、ユニクロなどの安くておしゃれな店舗が増えていることから、だいぶ減ってるんじゃないか、とご主人。
ご主人「僕が君らみたいな年の頃は、服装にぎょーさんお金かけてたからねー」
すいません。これユニクロのTシャツです。あと全然関係ないけど、靴屋さんのご主人が「イタリア製」のことをずっと「イタリー製」って言うのが気になりました。
今度はメガネ屋さんでヒョウ柄のサングラスを発見。
僕「こういうの売れるんですか?」
店員さん「どうなんやろ!? ワシにもわかりまへんわ! ガハハ!」
この辺はいかにも大阪らしい。
まぁそんなわけでえびす橋筋商店街のときとは違って、「派手な服」を売っているお店に関しては割 と残っているらしいこの千林商店街。
しかし、「屈指のヒョウ柄の品ぞろえ」をうたっていた今一屋さんは残念ながら閉店していた。
やっぱり大阪のヒョウ柄は絶滅しかけているのかもしれない......。
......と、そのとき!
ヒョウ柄のおばちゃんゲットーーーー!
やっと一人目〜!
僕「これ、伊太利屋さんのやつですか?」
おばちゃん「ちゃうちゃう!あんなええもんよう買わんわー!」
なるほど、やっぱりおばちゃんたちにとって伊太利屋さんのが「ええもん」という認識はあるみたい。
とはいえ、このおばちゃんの服装もヒョウ柄ですが、それほど派手っていう感じでもない気がする。 うーむ。ちなみにこのおばちゃんは千林商店街ではなく、梅田の百貨店で買ったそうな。
おばちゃんにお礼を言って別れたあと、フォロワーさんからこんなタレコミがあった。
「なんかくれた!?」って聞くとこらへんはそのまんま「大阪のおばちゃん」って感じですね。
今度は「日本一長い商店街」の天神橋筋商店街へ
日本一長い天神橋筋商店街。長すぎて先が見えない
このあと、有名な天神橋筋商店街に移動。
ここでも「大阪の派手なおばちゃん」を一生懸命探したのですが......、
全然いないんですよね~~~~。
千林商店街と違って、ヒョウ柄の服を売っているお店の数も少ない。
写真を撮らせてもらったおばちゃんのように、バッグだったり靴だったり、ワンポイントでヒョウ柄を着ている人はたまに見かけるのですが、「派手」というレベルでもないわけで......。
しかし、こういう巨大アーケードの商店街って"大阪ならでは"の感じで、歩いていてもそれなりに楽しい。
しかし派手なおばちゃんは結局見当たらず......。無念!
「こうなったらメーカーに聞いてみよう」と思い、元祖ヒョウ柄の伊太利屋さんに取材を申し込んだのですが、断られました。残念......! あ、このとき飲んだミックスジュースはおいしかったです。
新世界へ行ってみよう
このまま東京に引き下がるわけにもいかないので、最後の望みをかけて検索してみる。
「アニマル柄 婦人服 大阪」で検索!
お。新世界にアニマル柄の婦人服が並ぶ「なにわ小町」というお店があるみたいだ! よっしゃー! ここに行ってみよー!
というわけで新世界にやってきました。
あったーー!
ここがなにわ小町さんだーーーーー!
僕「派手なおばちゃんを探しに、東京から来たんですけど......」
店員さん「うーん、観光客の人が多いけど、あんまり派手なおばちゃんは買いに来ないですねぇ」
僕「そっかー。どうしよう......」
店員さん「あ、派手なおばちゃんならオバチャーンっていうおばちゃんのアイドルが明日、新世界に来ますよ」
え!? オバチャーン!?
動画検索してみても「オバチャーン」のPVが出てくる。なんかいろいろすごい
これだーーー! これこれーー!
こういうおばちゃんを探してたんですよ僕!!
やったー! 会いに行きます!
オバチャーンのライブへ
そんなわけで、通天閣の真下にあるオバチャーンのライブ会場に来た僕。
時間が近づくに連れて増える人々。
出たァーーーー!
オバチャーンだーーーー!
おばちゃん「みなさんにひとつだけお願いがあるんですけど......、写真の撮影や、インターネットの投稿については......」
え!? 写真撮影ダメなの!?
おばちゃん「ばんばんにやったってくださいねぇ~~~!」
その言葉にドッと湧く会場。
その後、「オバッ! オバッ! オバッ! オバチャーン!」という歌に乗って軽快に踊るおばちゃんたち。
僕「なんだこれ」
客席に乱入してくるおばちゃん。
そしてノリノリの客席!
アンコールまで飛び出した。
なんかだんだん本当のアイドルに見えてきた。
ライブ後、お客さんとの記念撮影に応じるおばちゃん。
僕も撮ってもらった。
表情が硬いのは気のせいではありません。
オバチャーンに話を聞こう!
プロデューサーの方にお願いして特別に楽屋に入れていただいたのですが、このオバチャーンのパワーがとにかくすごい。
僕が「東京から派手なおばちゃんを探しに大阪まで来たけど全然いなくて困ってた」という話をすると、
おばちゃん「そやねぇ。ウチらもこんなに地味やしねぇ。キャーハッハ!」
などと豪快に笑っている。
おお......!
これこそ、僕が探していた「大阪のおばちゃん」の姿だ!!
あくまで「地味」と言い張るおばちゃんたちの服装
もちろん、オバチャーンは、こういうコンセプトのアイドルなわけだけれど、話している限りでは思いっきりおばちゃんたちの「素」が出ている気がする。
あらためておばちゃんたちと記念撮影。
確かに派手なおばちゃんたちは減っているのかもしれないけれども、ロケ中に写真を撮らせてくれたヒョウ柄のおばちゃんも、派手な服を探しているときに聞いた通行人の人たちも、えらく良くしゃべる人ばっかりで、大阪の「おばちゃんパワー」みたいなものはまだまだ健在な気がする。
いやー! すごいわー!
別にキスしてくれとは頼んでいない
「会いに行けるアイドル」どころか「キスしてくれるアイドル」っていうのは、すごく新しいかもしれない。
そんなわけで、今回の調査のまとめ~~~~!!
・ヒョウ柄の元祖は伊太利屋さん!
・その伊太利屋さんは「ええもん」のイメージで、大阪のおばちゃんたちはあまり買わない
・大阪の「派手なおばちゃん」は絶滅寸前なのかもしれない
・でも大阪のおばちゃんパワーは、まだまだ健在!
まぁでもあれですね。僕も久々に大阪に帰ってきて街を歩きましたけど、やっぱり大阪って良い街ですなぁ~~~!
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